- 名前:
- 小林 桃歌
- 学年/肩書:
- 博士課程前期課程2年
- 役職:
- たいちょう
- グループ:
- モータ
- 趣味:
- テニス
研究テーマ / Research topic
駆動領域拡大・高効率化を目指し極数切替を利用した多相誘導電動機制御系
研究背景 |
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研究背景
誘導電動機(IM)は堅牢、大出力という特徴から電気自動車の駆動用モータとしての需要が拡大しています。しかし、従来広く用いられてきた三相IMは図に示すように高速駆動時には高効率になる一方で低速駆動時には低効率となってしまう課題があります。
そこで、本研究では多相IMに着目しました。多相IMはモータに印加する多相交流電圧の周波数・位相差を変化させることで、極数を切り替えることができます。極数が異なるとモータの駆動領域が変化するため、それの伴い高効率な動作領域も変化します。つまり、多相IMの極数切替を上手く利用することでモータの高効率領域を拡大することができ、三相IMの低速駆動時に低効率になる課題を解決することができると考えています。
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研究目的
極数切替の移動体の駆動系への適用を考えたとき、極数切替中にもトルクを一定に保つことが望ましく、さらに電圧・電流制限。IM内部の磁気飽和などにも配慮しつつ、短時間での切替を行う必要があります。これまでも極数切替の方法は提案されていますが、そのどれもが切替手法をヒューリスティックに探索したものになっており、切替中にトルクが変動してしまう課題が残存しています。そこで、本研究では切替中の電圧や電流などの振る舞いを定式化し、トルク変動を生じない極数切替則の提案を目指しています。
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極数切替の原理
本研究では12相IMにおける8極と4極の2段切換を検討しています。図に示すように各極数の磁束指令値とトルク指令値を入れ替えることで極数の切替を行います。磁束の指令値は磁束の応答速度を考慮したときに切替方法が図のものに限られてしまいますが、トルク指令値は合計トルクが一定という制約を守ればその切替則を任意で決定することができます。
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現在の取り組み
現在は、極数切替中に必要となる電流や電圧の大きさを数式で表すことで、切替中にトルクが変動してしまう原因を明らかにし、それを解決する極数切替方法の提案を目指しています。