
ロボット制御研究グループ
ロボットは人間よりも精度良く動くことができます。人間よりも大きな力を出すことだってできます。制御理論やモータ設計技術の向上により、ロボットが人間に代わって人間の苦手な仕事をやってくれる時代です。しかし、人間のように「状況を観察し、頭で考え、心で感じて、行動を起こす」といったことはまだまだ発展中です。ロボットは人間が設計したプログラムを忠実に実行するだけです。状況の観測手順や考え方は人間が設計しています。自らが「考え・感じる」ロボットはまだまだ将来の夢です。
このような夢の実現を目指していくにあたって、道木研究室では、「人間とロボットの共存」をテーマに研究を行っています。ロボットが周囲の状況と人の行動を認識し、その時々にあった動作を自分で考えて実行する、ということを目標にしています。現在は、行動認識、ロボットアーム、装着型アシストロボット、移動ロボットについての研究を行っています。
装着型アシストロボットのテーマは、人の背中などの複雑な関節の動きを助けることです。装着している人への安全性を保つために、ロボットと人体との接触面の圧力分布から、人が動こうとする意図を判断し、やさしくアシストする制御方法を研究しています。
また移動ロボットのテーマは、案内や警備に応用できるロボットの自律移動についてです。ロボットが周囲の状況を把握しながら安全に目的地に向かうために、カメラやレーザ、GPS等の複数のセンサの信号から信頼性の高い情報を判断して、制御に利用する方法を研究しています。
このようなテーマに対してシミュレーションや実験を繰り返しながら、よりよいロボットの制御方法を日々模索しています。

大学内でのドローン飛行実験

実験用移動ロボット

体幹部アシストのための多関節機構の試作機

面接触を直接考慮したアシスト機構のイメージ
テーマ一覧
- 布状アクチュエータの用いたアシストスーツの実現/Realization of Assistive Suits with Fabric Actuators
- 協同測位に基づいた外観自動計測を可能とする複数UAVの経路計画法
- 布状アクチュエータの制御
- ロバストな自己位置推定を目指した 複数センサ情報の選択的統合法
- 位置推定補助用UAV群を用いたUAV位置推定システムの実現
Realization of localization system by multiple UAVs
過去テーマ一覧(過去3年分)
- インフラ設備外観自動点検に用いる無人航空機の経路計画
- 身体との接触状態に着目した体幹部全体の支援を行う装着型ロボットの開発
- 無人飛行体を用いた構造物自動点検のための複数飛行体による位置推定システム
- 装着型ロボットの高出力アシストと安全性の両立を目指した制御システムの実現
- UAV's Maneuvering Support Method using Augmented Reality
- 装着型アシストロボットにおける人体との接触状態を考慮した制御法の検討
- 構造物外観点検システム構築を目指した無人飛行体による外観点検用データ計測作業の実機実験