Tomoya ARISUE – 道木研究室

Tomoya ARISUE


研究テーマ / Research topic

構造物外観点検システム構築を目指した無人飛行体による外観点検用データ計測作業の実機実験


研究背景

現在日本では,インフラ設備の老朽化が社会問題となっております.平成25年度の国土交通白書によりますと,2000年頃から新設改良費が減少しておりインフラ設備の新設が困難になっています.それに伴い設備の平均経過年数が上昇しています.そのため,現存するインフラ設備を安全に継続して利用するには高頻度な点検による異常の早期発見.早期補修が必要です.


左図[1]は既存のインフラ設備の点検手法の一つです.このように既存のインフラ設備の点検手法は,膨大な費用・人員・時間を要し,高頻度な点検の実施は困難です.そのため,点検の頻度向上には点検方法の改善が必要です.

 

 


最近では無人飛行体(UAV)の利用が考えられています.左図[2]のように作業員が操縦し,点検を行います.この手法は少人数で運用可能・広域を素早く計測可能といった利点があります.しかしながら操縦が困難・計測対象の計測漏れの恐れといった欠点も存在します.そこで,UAVを用いたインフラ設備外観点検の自動化を目指します.


研究目的

UAVを用いたインフラ設備外観点検の自動化を目指した先行研究として,取得データの精度を保証して計測するためのUAVの計測位置決定法があります.この研究では,点検対象の形状と使用するUAVやカメラなどの計測条件を基に,取得データの精度を保証する飛行経路を生成します.(詳しくはこちら) この先行研究では,シミュレーション上で有用性を確認しました.

そこで私の研究では,シミュレーション上で検討されてきた先行研究を実機を用いて実用可能性を検討します.


今後の研究計画

研究では実際に左図にあるUAVに飛行させて実験を行います.先行研究では考慮されていなかったUAVの機体特性を検証した後に,実在する施設を用いて経路生成・経路巡回を行いインフラ設備外観の自動点検を検証します.今後の研究計画は以下の通りです.

 

今後の研究計画

実機実験の様子

[1]株式会社ケイディエム, http://www.kdmc.co.jp/jigyo.html, 2017年12月12日閲覧

[2]九州経済白書・県内事例 富士建、木村情報技術を紹介, 佐賀新聞LiVE, http://www.saga-s.co.jp/articles/-/104761, 2017年12月12日閲覧

Last Updated : 2017/12/17