Bo GUAN – 道木研究室

Bo GUAN


研究テーマ / Research topic

3レベルコンバータに基づく永久磁石同期モータの高性能制御

課題: (Revised in 2017.12.18)
1. 二重自由度に基づく最適な中性点電位制御技術(3レベルコンバータ)
2015.10~2017.5
2. 最適3/9次高調波成分によりSHEPWM変調する際の中性点電位の低周波脈動抑制法(3レベルコンバータ)
2016.10~2017.10
3. 新しい演算量削減法に基づくモデル予測制御のOnline実現(永久磁石同期モータ)
2017.5~
4. 低圧大電流の永久磁石同期モータのセンサレス制御(永久磁石同期モータ)
2015.10~

Power Electronics分野には、主にコンバータ制御とモータ制御に分類している。
私の研究では、中高圧高出力に向ける3レベルコンバータ(TL-NPC)を対象として、TL-NPCの制御問題だけではなく、TL-NPCが永久磁石同期モータ(PMSM)を駆動する際の課題も検討している。
I. 3レベルコンバータ(TL-NPC)
TL-NPCとは、電圧の形(直流、交流、幅値、周波数等)が自由に変換できる装置である。図1はTL-NPCの構造を示されている。Tu1-Tu4はスイチンッグ素子であり、我々は自由にOn/Offに制御できる。例えば、直流が正弦波の交流に変換する際に、ただ図2の様にPulseを生成したらよい。各Pulseの時間が十分に短くと、下段のPulse波は上段の正弦波と同じと近似できる。
実際のモータ駆動には、正にこの正弦波電圧の幅値や周波数を調整しながら、モータの速度やトルクを制御する。更に、図1の様なTL-NPCは現時点産応のコンバータに比べて、幾つの利点がある。
a. TL-NPCの耐電圧が高いので、10 kVまでの高電圧の場合にも使える。
b. 図2のPulse波はある程度で正弦波に近似できるが、TL-NPCはより正弦波の電圧を出力できる。
c. 電磁干渉問題(EMI)が改善できる。
しかしながら、TL-NPCは一つの問題点がある。つまり、中性点電位のアンバランス問題である。
中性点電位のアンバランス問題とは、TL-NPCを運転する際に、二つのコンデンサの中性点(0)の電位は安定できない。二つの結果が起こす――中性点電位のdrift問題と低周波脈動問題。図3の様に示される。中性点電位はもし発散したら、スイチンッグ素子やコンデンサは壊される。低周波脈動のせいで、大きなコンデンサも必要である。コスト、重量と体積の視点から見るとよくない。実際、中性点電位のアンバランスの原因は以下である。
コンデンサの充放電法則:

中性点電流は正、
上のコンデンサは充電、下のコンデンサは放電
中性点電流は負、
上のコンデンサは放電、下のコンデンサは充電

上の関係から分かる様に、中性点電位のアンバランスは中性点電流があるため。一方、中性点電流は三相電圧により調整できる。式1の様に示される。実際、三相電圧に一つの電圧(Uz)を印加しても、線電圧は変化しないが、中性点電位を制御できる。この視点から、中性点電位を制御する、式2の様に示される。
………(1)
………(2)
シミュレーションの結果は図5に示される。図3に説明した中性点電位のアンバランス問題は解決できた。
専門者へ:
1. 中性点電位のDrift問題と低周波脈動問題を同時に解決できる最適制御はまた検討していない。今まで提出された各方法はまた欠点かある。
零相電圧重畳法は低周波脈動問題を対応できない。仮想ベクトル変調法では、スイチンッグ周波数が増加し、Drift問題に対しての制御能力が低い。
2. SHEPWM変調する際に、角度が事前に計算しているので、中性点電位制御のための自由度が存在しない。このため、現時点SHEPWM変調する際の低周波脈動問題は解決していない。
私はこの二つの角度から色んな検討と提案をしている。詳しく内容は以下のPosterや論文を参考してください。

The Compensation Strategy on The Drift Voltage Problem of Dual Modulation Waves based Neutral Point Potential Control for Three Level Converter

A Suppression Method of The Low Frequency Fluctuation of The Neutral Point Potential under 3-Level SHEPWM based on 3-Order Harmonic

A Novel Neutral Point Potential Balance Control of Three-Level Converters Based on The Search Optimization Method of Dual Degrees of Freedom

A Dual-Degrees of Freedom based PWM for Single Phase Three-Level Rectifiers with A Strong Neutral Point Potential Control Ability

3次高調波成分による3レベルSHEPWMが中性点電圧へ及ぼす影響

 

The poster presentation for ICEMS2017   EPE2017poster_Guan

II. 永久磁石同期モータ(PMSM)
TL-NPCは電圧の形を自由に操作できる。しかしながら、モータの速度やトルクを思い通りに制御するため、電圧の幅値や周波数は具体的に何の与えがいいかまた分からない。これは正にモータ制御分野が検討すべき課題である。私の研究対象はPMSMであり、図6の様に示される。PMSMは固定子と回転子があって、回転子には永久磁石を含まれる。このため、回転子は一つの磁束を発生する。また固定子に三相交流電圧を通電すると、固定子にも一つの磁束を発生する。二つの磁束間の吸引力により、トルクも発生する。固定子磁束の幅値や角度は三相交流電圧の幅値と周波数により制御できるため、三相交流電圧をうまく制御したらいい。
よって、一般的にPMSM駆動システム図7の様に示されている。

位置情報や電流情報はセンサを通じてFeedbackする。指令電流と実電流を比較して、電流制御器を用いて指令電圧を生成する。この指令電圧はまた産応のコンバータやTL-NPCを利用して再現する。
専門家へ:
1. 私の研究対象は低圧大電流の永久磁石同期モータであり、モータの磁界飽和はとても大きくて、インダクタンスは動作点により非常に変化している。このため、今まで提案された各位置センサレス制御法は駄目になる。本研究では、これらの適用性を検討し、問題点を把握する上に、インダクタンスが著しい変動するモータでも使える位置センサレス制御が提案する。
2. また高出力の場合には、スイチンッグ周波数は普段低いため、次世代の制御技術(モデル予測制御MPC)は適用した。この場合には、MPCの演算量は一つ深刻な問題であり、現時点ではOfflineで計算しないといけない。私の研究はMPCの演算量を削減しながら、MPC制御のOnline実現すること。
詳しく内容は以下論文を参考してください。

The Position-sensorless Control of Low Voltage High Power Permanent Magnet Synchronous Motors in ZeroLow-speed Regions

最大トルク座標系への信号重畳による位置センサレス制御の低電圧大出力IPMSM駆動への適用

動作点によるインダクタンス変動が顕著なIPMSMにおける信号重畳法による位置推定性能の低下に関する検討

 


About Author

Bo GUAN

私は管勃(かん ぼつ)と申します。今年は28歳です。中国の北京交通大学の修士を卒業した後,道木研究室の一員として博士後期課程に進学しました。今は3レベルコンバータに基づく永久磁石同期モータの高性能制御について研究しています。私は真面目で素直だと思います。一度設置された目標は最後まで一生懸命頑張りたいと思います。またありのままの私を人に見せます。私も日本の文化が大好きです。特に戦国時代のこと、例えば徳川家康や豊臣秀吉などの英雄に深く興味を持っております。戦国時代にの興味をきっかけに、村上春樹や東野圭吾の小説も読みました。